アテネ北方の山中に、キプロスのヘリオス航空ボーイング737が墜落したそうです。
ギリシャの首都アテネ北方の山中に14日、キプロスの民間ヘリオス航空ボーイング737型機が墜落し、ギリシャ政府当局によると、乗客・乗員121人の全員が死亡した。ギリシャのテレビ局は乗客は全員がキプロス人だと伝えている。
AFP通信などによると、ギリシャ国防省は航空機内の酸素供給が途絶えたか気圧が低下し、機長と副機長が意識を失ったとみている。同国のテレビによると、同機から航空管制官にエアコンに問題が生じたとの連絡が入り、間もなく無線通信が途絶えた。ギリシャ空軍機が飛行中の航空機に接近し、操縦室でうつむいたまま動かないパイロットを目撃している。
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奇しくも、日航機墜落から20年という節目に、また多くの命が失われてしまいました。
被害者のほとんどが、酸素マスクを付けた状態だったそうですが、まさか操縦士が意識を失ってしまうなんて……。
乗客の中に、操縦しようって名乗り出た人はいなかったんでしょうか? ていうか、他の乗務員は墜落するまで、ぼけ〜〜としていたとも思えず、なんとも摩訶不思議な事故です。
おそらく管制との会話だけでも出来れば、一般人にでも、どうにか着陸できる気がするわけで、墜落するまでの間、死を待つのみだった乗客の気持ちを察すると、胸が痛くなります。
日航機墜落から20年……、またあの惨劇が繰り返されてしまったのかという感じです。
TVでは、遺族の方々が悲鳴にも聞こえる声で、航空会社の人に抗議している姿が映し出されていて、非常に辛いです。
日航機墜落から20年ということで、先日も多くのドキュメンタリー番組が放送されていましたね。
私は大の航空好きで、パソコンを始めたのも実はフライトシミュレータがやりたかったのがきっかけというくらい。ま、最近はやっていませんがね(^_^;)
羽田空港そばに住んでいることもあり、自宅上空をものすごい大きな機体がたまに通り過ぎるのを見ながら、すげ〜〜!!と仕事場から飛び出てきて見ていたりします。
あの事故があった時、私は高校生だったかな、TVで次々と流れる悲惨な映像、毎日のように流れる上を向いて歩こうを今でも鮮明に覚えています。
今回の再現ドラマでも、現実の報道映像と再現ドラマを織り交ぜた構成になっていて、その時の様子が非常にリアルに感じられました。
印象深かったシーンは、やはり機内で書かれた数々の遺書ですね。もうだめだと確信してから、急いで書いた様子が字体からも伝わってきました。時間も無かったのでしょうね、本当に短い文章のなかに、家族を思う気持ちがぎゅ〜っと詰まっている一言。その言葉を聞いただけでも涙が出てきます。心残りで仕方なかったことでしょうね。もし自分だったら……?と考えながらTVを見ていると、自分、家族、子供達と重なり、なんとも言えない気持ちになりました。
遺族の方々の遺体の確認の困難さもドラマになっていて、ようやく見つかった遺体を確認しに、安置所に行くと、棺の中にあるのは顎の部分のみというシーンには、衝撃的で言葉がありませんでした。実際の写真を公開なさった家族の気持ち、何となく分る気がします。せめて体のどこかでも探したいという家族の気持ちに、係員が“安否すら不明な人もいるんです!”と窘めるシーンは、遺体確認の困難さを物語る象徴的なシーンでした。
何年前だったでしょうか、123便のボイスレコーダの音声がどこからともなく流出し、各局がこぞって放送したことがありました。その官制とのやりとりとパイロット達の格闘に驚愕したのを覚えています。 今回のドラマでも、その様子は詳しく放送されていました。
18時24分のドーンという爆発音から、18時56分墜落までの32分間、諦めることなく操縦し続けたパイロットのすばらしさに、ただただ尊敬し涙するばかりです。
今回のドラマはさらに、国の調査に対しての問題点を提議しています。本当に墜落原因は圧力隔壁の破壊だったのだろうか?という点についての問題が解決されていないというのです。
国の調査によれば、今回の事故は、当該機(JA8119号機)が起こしていた「しりもち事故(昭和53年6月2日)」の修理のミスによる圧力隔壁の破壊が原因で、その圧力により、垂直尾翼部分が吹き飛んでしまったということです。
圧力隔壁が壊れれば、客室内は急激に減圧されて、とんでもない寒さになり、普通の人間ならば、数分で気を失ってしまうほどの低酸素になるとのことですが、生存者の話にはそんな話はなく、そこにこの調査結果の矛盾が残っているわけです。
当時の事故の刑事責任を追及していた検事が「修理ミスが事故の原因かどうか相当疑わしいということだ。 事故原因にはいろいろな説がある。タイ航空機の時には、乗客の耳がキーンとしたという声があったが今回はない。圧力隔壁破壊がいっぺんに起こったかも疑問である。 まず、ボーイング社が修理ミスを認めたがこのほうが簡単だからだ。墜ちた飛行機だけの原因ならいいが、他の飛行機にまで及ぶ他の原因となると、全世界にシエアを占めている飛行機の売れいきも悪くなり、ボーイング社としては打撃を受けるからだ。 そこで、いちはやく、修理ミスということにした。」と言っていることから、なにか大きな力が働いて、物事がうやむやになっている感が否めません。
それに絡めて、問題のボイスレコーダを解析するわけです。
最初のドーンという爆発に、“なにか爆発したぞ!”の声と同時にすぐに“スコーク77”に変更します。
ギア、エンジンを疑ってみるも機関士からは“オールエンジン”“ギアファイブオフ”の声……
すぐに東京官制と連絡を取り羽田への着陸を要求します。
官制の指示に従い、高度を下げつつバンクを右に、“そんなにバンクとるな”とのキャプテンの声でバンクを戻そうとする副操縦士ですが、もどせない……。 ここで油圧計を見て、始めて油圧が抜けてしまっているのに気が付くわけです。
“ハイドロプレッシャオールロス!”……、機関士のこの言葉にパイロット達は計器の故障であってほしいと思ったに違いありません。
せめて油圧を使わず手動で操縦でも出来れば、まだ手の施しようがあったと思うのですが、どうにもならないのです、なんせ油圧コントロール部分含め、垂直尾翼部分が半分以上が落ちていたわけですから。
どうにもならない状況下で機長は官制に“アンコントローラブル!”と報告し、パワーの調節でコントロールしようとするわけですが、飛行機は垂直尾翼がなくなってはどうにもなりません。高度を下げつつふらふらと方向を定められず飛ぶことになります。
最初の爆発から20分後には、機体を安定させることで精一杯になってきていて、ギアを手動で下ろして降下によるスピードアップを抑えます。
ところが逆にヘッドアップによるストールがおき、機内にストールの警告音がなります。
なんとかそれを乗り越えると、今度は山が目の前に……。途中機長が“これはだめかもしれんね……”ともらします、それでも機長はなんとか生還しようと試みます。
高度を稼ぐ為にパワーを入れ、ライトターン、レフトターンを繰り返します。最後にはフラップを出し、高度を稼ごうと試みます。
機長の“あたま上げろ! フラップ〜〜!!!”、機関士の“あげてます!”、副操縦士“ずっとまえから……”、“あたま上げろ!!、あたま上げろ〜!!” なんども叫びます。
地上接近警報が「pull up!! pull up!!」と聞こえる中、ご〜〜〜!!という衝撃音で録音は終わっていました。
実際には最後に“あ〜だめだぁ”という声が入っているようです。
もう、壮絶としか言いようがないです。 ボイスレコーダーという物は一般には絶対に公開されないものな訳で、これが公開されたということは、あの事故の調査に納得できない内部の人間がいるわけです。なぜあの事故が起きたのか、本当に圧力隔壁の修理ミスだけが問題だったのか?これは、やはり海を徹底的に探すべきだったのかもしれませんね。落っこちた垂直尾翼さえ見つかっていれば……と残念に思います。
と、この番組を見てすぐあとに、この737の事故です。なにか123便で無くなった方々が、当時の事故の原因追及はまだ終わってないぞと、私たちに教えようとしているんじゃないだろうか?と思えてなりません。
もっともっと、真実を突き止めて、本当の原因を調査しないと。あれだけの命が亡くなったのだから……。
日航機墜落事故 東京−大阪123便 新聞見出しに見る20年間の記録
posted by 若旦那 at 14:04
| 東京 🌁
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